第20回WFG世界大会・結果報告

6月8日、釣研ファングループの頂点を競う戦いWFG(ワールド・フィッシング・ガイアオブグレ)が、長崎県平戸宮之浦・五島列島で開催された。
例年であれば日本国内の他。韓国、台湾の各支部・地区の中から予選を勝ち抜いた精鋭に加え、シード権を持つ前年入賞者3名で決戦を繰り広げる戦いである。しかし、今年は記念すべき20回大会なので第11回からの入賞者10名が特別参加する、まさに真の実力者を決定する大会となった。
初日は抽選で13ブロック・4名ずつに分かれ、宮之浦にて総当たりリーグ戦3試合を行い、ブロック内のトップを確定。翌日、五島列島の大場所に渡りトーナメントで勝者を決める戦いとなる。ただし、今年はワイルドカードが3枚あり、各リーグ2位の中から点数の多い順から3名選出するため、試合終了ギリギリまで気が抜けない争いとなった。

新港に続々と選手達が集まり、抽選でくじを引いていく。著名人と同じブロックにあたり、名前に圧倒されて溜息が漏れる選手もいれば、奮起する選手達もいる。すでにこの時点で勝負は始まっていた。

初戦は九州の「西の釣り道場」と言われる宮之浦。未明から2時間の試合を3回。1時間半のインターバルの間で瀬替わりしながらの対決。数は出るが、小型でキーパーギリギリの勝負なので、いかに手返しを多くして確率を上げて行くかが鍵となった。
夕方、最終決戦を終えた選手達の疲労は極限を超えている中、成績発表。初日のリーグ戦を勝ち進んだ13名の中には昨年優勝しV3を果たした大分の猪熊博之選手、あらゆる大会で優勝し賞金王の異名を取る延岡の橋本敏昭選手、徳島から阿波釣法でジャパンカップを7回制した立石宗之選手など、全国の層々たるメンバーが出揃った。
勝ち進んだ選手が抽選で、翌日の準々決勝トーナメント表に埋まっていく。ワイルドカードの3名を追加し16名の猛者達が出揃い、翌日の決戦前静かな闘志が漲っていく。

2日目。トーナメントでは五島列島の北部に位置する野崎島で行い、キーパーサイズも23センチから25センチ以上のルールに切り替わる。
2人対戦の準々決勝で最も注目されたのは、お互い優勝経験者である猪熊博之選手と橋本敏昭選手のカードである。これをダブルスコアで制したのは大分の猪熊博之選手であった。
さらに準決勝で阿波の立石宗之選手を倒したのは大分の若手、木村真也選手であった。このまま突き進む事ができるのか。

決勝ラウンドは4名で30分交代の短期決戦。決勝に進出した選手は関西支部和歌山の土谷賢太郎選手、熊本支部の藤本和也選手、大分東九州支部の木村真也選手。やはりV3の猪熊博之選手が抜群の安定感で残っていた。
場所は野崎島南東に位置する「ガマ瀬」。多くのギャラリーと報道陣が見守る中、固い握手を交わし、釣研楠根社長の発声により決勝戦スタート。
最初に「ビュン」という大きなアワセで口火を切ったのは、一番左に陣取った和歌山の土谷賢太郎選手であった。沖で掛けたグレは、惜しくもやり取りの最中で外れてしまった。昨年と比べ活性が低く、食いが浅いようである。
土谷賢太郎選手は全遊動主流の中、他の選手異なりトーナメントゼクト(M)G5に爪楊枝を刺して固定。グレ鈎8号の大バリを使用してビシバシアワセを入れる攻めの釣りである。

木村真也選手、猪熊博之選手はエイジアマスターピースの01。ハリスは1.5号を7~8m取ってその中でウキを遊動。ハリはグレ鈎4号と、ほぼ同じ仕掛けであった。ソフトにあわせ、合わせるタイミングも活性にあわせて柔軟に変える釣りである。
右流れの中、木村真也選手と猪熊選手がキーパーサイズをポツリポツリと拾っていく。狙いを沖に絞っているように見えた。
第3ラウンドで右から2番目に入った土谷賢太郎選手に強烈なアタリが急襲。沖で数回突っ込むが見事な竿さばきで魚をいなしていく。固唾を呑んで見守るギャラリー。磯際に寄せてくると水中でギラッと反転した。浮いて来たのは50センチを軽く超えたマダイであった。外道であっても、土谷賢太郎選手のファイトにギャラリーが喝采。
決勝は最終ラウンド。一番右のポイントの状況が悪かったため、勝機を図っていた木村真也選手が一番左へ移動。これまで他の選手がグレを釣って、木村真也選手へプレッシャーを与えていたポイントへ入り反撃開始。しかも潮が左流れに変わり、状況が好転している。追う立場から追われる立場へ一変。
しかし、木村真也選手から見えない場所から、喝采と歓声が聞こえてくる。ギャラリーを沸かし木村真也選手にプレッシャーを与えているのは猪熊博之選手である。いや、猪熊博之選手も同じ思いをしているに違いない。
その時、大会委員長から終了5分前のアナウンス。この後、木村真也選手と猪熊博之選手が一歩も引かないシーゾーゲームを展開。周囲からはこの二人の勝敗が分からないまま、終了のホイッスルが鳴り響いた。

猪熊博之選手8匹 4,920g 木村真也選手8匹 5,290g
結果は370gの僅差で木村真也選手の勝利。猪熊選手の連覇を食い止め、強豪がひしめく第20回記念大会を制したのは木村真也選手であった。

昨年はベテラン勢が多数、準々決勝に進出した大会であった。しかし、今年はこれまで若手と謳われてきた猪熊博之選手が最年長で、優勝の木村真也選手と3位の土谷賢太郎選手は28歳。熊本の藤本和也選手は24歳と世代交代を感じさせる戦いとなった。

>リーグ戦成績表
>決勝トーナメント成績表
>上位入賞者仕掛け図

猪熊博之選手が優勝旗を返還。再びこの優勝旗を巡る熱い戦いが始まった。

今年V4をもくろむ猪熊博之選手(東九州支部・シード)による選手宣誓

全国各地、遠くは韓国・台湾からも顔を揃えた52名の大会進出者。

決勝戦を前に、健闘を誓い合う進出4選手。左=猪熊博之選手(東九州支部・シード)、左2番目=藤本和也選手(熊本支部)、右2番目=木村真也選手(東九州支部)、右=土屋賢一郎選手(関西支部)

WFG初出場にも関わらず安定した成績で勝ち進んできた木村真也選手

前人未踏のV4に挑む猪熊博之選手

関西支部和歌山の土谷賢太郎選手

若干24歳で決勝戦まで勝ち上がった藤本和也選手

2位との差300gを決定づける事となった一尾を持つ木村真也選手

決勝戦を奮闘した4選手

左=準優勝 猪熊博之選手(東九州支部・シード)、中央=優勝 木村真也選手(東九州支部)、右2番目=3位 土谷賢太郎選手(関西支部)、右=4位 藤本和也選手(熊本支部)


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